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高齢者の食事
2016/03/22
おいしく食べやすくするためには
☆ひと手間かけてかみやすく(食べやすい形にして柔らかく調理を)
1:隠し包丁や、切り目を入れます。
2:たたいて柔らかくします。
3:しょうが汁などに漬けておきます。
4よく煮ます。
☆飲み込みやすくするために
1:よく噛むこと、意識して水分補給をすることも大切です。よく噛むことは唾液の分泌を促して
美味しさも増します。
2:唾液の分泌を誘うような香りや色どりに工夫しましょう。唾液の量の低下をカバーするために
スープや汁ごと食べる料理にします。とろろ芋を利用するのも良いでしょう。
《ポイント》
軟らかくする
口当たりを軟らかくするためには、十分に時間をかけて煮るのが一番です。またむせを防ぐため、
とろろ昆布などのとろみ食材を利用したり、やや小さく切って、水溶き片栗粉や市販のとろみ剤などを
用いてのどごしを良くすると食べやすくなります。
きざみ食
軟らかい食べ物→つぶすと食べやすくなります。
歯ごたえのあるもの→できるだけ細かく刻みます。固いものはミキサーを利用しましょう。
調理のコツ→水分を多くし、煮物は煮汁を多くかけて盛り付けましょう。
魚料理・・・骨をとって細かくほぐしましょう。
肉料理・・・できた料理に煮汁やだし汁を加えてミキサーにかけましょう。
ミキサー食
煮物を中心にした 献立とします➡︎煮汁やだし汁を加えミキサーにかけますが水分が多すぎて 食べにくい場合
は、とろみなどをつけて食べやすくしましょう。
献立のポイント ➡︎ 主食・主菜・副菜・汁物をそろえましょう。
煮物はできるだけ単品ずつミキサーにかけて盛り付けましょう。
味付けは水分で薄くなるのでやや濃いめにしましょう。
ゼリー食
対象となる方は、長期間食事を口から食べずに経管栄養食などで栄養をとられていた方の口から
食べる練習として使用するか、ミキサー食でもむせて誤嚥している可能性の方などに用います。
市販のゼリーなどで対応して構いませんが、中に果物などの固形物が入っているものは
控えたほうが良いでしょう。
また、食べられる量はごく少量から始めて、必ず家族がそばについてむせがないか確認して下さい。
ゼリー食が適しているのではないかと感じたら、まずは主治医の先生にご相談されることをおすすめします。
飲み込みにくい食品
パンや丸ボーロなど
牛乳などにひたして食べます。
青菜
和え物などの青菜はまとまりにくいので練りごま和えや白和えにします。
煮物なら煮汁にとろみをつけると良いでしょう。
いも類
たっぷりの煮汁で煮てつぶしながら煮汁ごと食べます。
マヨネーズを牛乳てのばしたソースで和えるなとの調理をします。
きんとんもいいでしょう。
えび
身を軽くたたいて片栗粉をつけ、ゆでる、煮る、炒める、などします。
たまご
温泉卵、茶碗蒸し、落とし卵にします。
白身魚
たいやかれいなど脂肪が少ない白身魚は、煮すぎると身がパサつきます。
とろみのあるあんかけやおろし煮にして、しっとりさせます。
☆むせないために
食べるときにむせて、これをうまく吐き出せないと、気管や肺に入ってしまい、それが原因で肺炎になる
危険性があります。
水などサラサラした状態のもの
よくむせるのは汁物です。片栗粉でとろみをつけたり、具に里芋などを使います。
三分粥・五分粥・めん類のすすり上げなども注意が必要です。
噛むと細かいかたまりになるもの
かまぼこ、竹輪、パンなどです。柔らかそうな寒天ゼリーや木綿豆腐などは
細かいかまたりとなって気管のほうへ入りかけ、むせることがあります。
豆腐はつぶしてとき卵でとじてふんわりさせたり、水溶き片栗粉でとろみを
つけたあんなどをかけます。
酸味の強い飲み物や食べ物
かんきつ類のジュースはとろみをつけたり、バナナなどと一緒にミキサーにかけます。
また、果汁100%ではなく20%位を利用するのもいいでしょう。
酢の物は、合わせ酢にだし汁を加えて薄め、酸味をやわらげます。
揚げ物はおろし大根やおろしあんでさっと煮ます。
から揚げは材料に格子状に切り目を入れ、衣を薄くして揚げます。
甘酢あんなどで仕上げると食べやすくなります。
天ぷらの固い材料には隠し包丁をいれたり、たたいて繊維を柔らかくします。
衣は卵白入りのふんわり衣にすれば柔らかくなります。天つゆやソース添え
で食べます。