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骨粗鬆症と歯科治療
2016/06/13
◎骨粗鬆症のお薬を飲んでいる方へ
骨粗鬆症の治療薬は骨を強くするお薬ですが、一部の薬剤(ビスフォスフォネート剤と呼ばれるもの)には歯科治療における抜歯や外科処置後の治りを非常に悪くする副作用があります。
他に何の治療薬に使われているのかというと・・・❗️
・乳がんや前立腺ガン、肺ガン等の悪性腫瘍などの疾患
・リウマチなどの骨代謝疾患 などです。
ビスフォスフォネート剤はガンや骨粗鬆症においては大変有効な薬ですが、
近年副作用として『顎骨壊死を発症する危険性』が指摘されています。
顎骨壊死とは・・・
ビスフォスフォネート剤を内服中の方が、
抜歯などの外科処置を受けた後に傷が治らずに骨がむき出しになり骨の壊死が起きてしまうことです。
顎骨壊死はビスフォスフォネート剤を使用している全ての方に起こるわけではありません。使用期間、使用方法など様々な条件によって違ってくるようです。
・ビスフォスフォネート剤は注射で行う方法と飲み薬として服用する2つの方法があります。
発症率は『注射』で行う方が高いとされています。
確率的には1000人に2〜3人といわれています。
◎ビスフォスフォネート剤を服用中の方はどうするの❓
飲み薬によるものか、注射によるものかによっても違いますが先生とよく相談をして、
お薬の中断を行わず歯科治療を行う場合や、
一定期間ビスフォスフォネート剤を中断していただいて歯科治療を行う場合があります。
いずれの場合も治療をお受けになる際には、処方された医師の先生と連携をとらせていただいた上で
治療計画を行いますので安心してご相談下さい。
※どんなお薬でも治療、投薬の際には現在服用中のお薬を把握するために
お薬ノートをお持ち下さい。