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糖尿病と歯科疾患
2016/06/20
•目が見えなくなる
•足が悪くなりあるけなくなる
•頭の血管がつまりやすい
•人工透析をしないといけなくなる
という、怖いイメージがありますが、糖尿病は、「歯の病気」の原因になることがあります。
糖尿病とむし歯の関係
口腔内は唾液によって殺菌され、通常であればむし歯菌にも有効に働きますが、
糖尿病の合併症の1つに口腔乾燥症と言うものがあり、唾液が減って口腔内が乾燥してきます。
こうなると口腔内が酸性に変化しむし歯菌が増殖することになります。
糖尿病により免疫力が低下しているため、むし歯菌への感染が加速しむし歯が増えてしまうことになります。
⭐️むし歯を放置しておくと…
1.むし歯は自然になおることはありません
むし歯は、放っておくと、どんどん進行してきます。
痛みが治ったからと思う方が多くいらっしゃいますが、一時的に痛みが和らいでいるだけで
むし歯はどんどん進行しています。
2.口臭がひどくなります
根に溜まった病巣や、膿などがニオイを発します。
ご自身では気付きにくくなっており、実は周りの方が不快な思いをしている場合があります。
3.笑顔に自信が持てなくなります
笑うと黒ずんでいる歯が見え隠れ。
そんな症状から笑顔が不自然になったり、笑った時に手で口元を隠すなど、
周りの方には意外に気付かれている場合もあります。
4.食べたいものが食べれなくなります
噛むと痛みがあるようなむし歯の場合、固い食べ物を避けたり、
むし歯とは反対の歯だけで噛むようになり、お食事が不自由になります。
5.治療費が高くなっていきます
むし歯は進行すればするほど、むし歯の本数が増えるほど治療にお金がかかります。
1.多くの歯科疾患は、生活習慣病であります
2.糖尿病の人は、歯周病になりやすい
3.歯周病が糖尿病発症の原因のひとつでもあります
4.糖尿病のひとは歯周病の罹患率が高い
5.糖尿病でない人に比べて2倍強の頻度で歯周病が起きやすくなります
6.糖尿病の人は歯周病がより重症化しやすい
7.糖尿病の人では歯周病の歯の本数や、歯周ポケットの大きさなど、
歯周病の重症度を示す値が、糖尿病でない人より高い
糖尿病は口の健康に影響するので、歯や歯茎もその影響範囲に含まれます。
血糖コントロールが不良になると、細菌感染症と戦う能力も弱まり、その影響度がますことになります。
生活習慣病としての糖尿病を予防しましょう。
糖尿病にかかると、体による歯垢細菌のコントロールが困難になります。
糖尿病の人が歯周病になる確率が、その他の人の3倍から4倍高いのはそのためです。
以下の症状がひとつでも当てはまる場合は、歯科医院で診察をうけてください。
⚪️歯茎が赤い
⚪️歯茎がはれている
⚪️少しの刺激でも歯茎の痛みを感じる
⚪️歯茎から出血しやすい
歯肉炎を放置しておくと歯周炎に進行する可能性があります。
糖尿病がもとで発症した歯周病やむし歯は、通常の治療のほかに糖尿病自体の治療で
血糖値を下げなければ、すぐに再発と言うことになりかねません。血糖値のコントロールと
プラークコントロールが出来るようになれば、両方の症状が良くなることも考えられます。
放置するようなことはせず、歯科を受診し早期治療をおすすめいたします。