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歯周病と低体重児出産と早産の関係
2016/01/27
歯周病と出産の意外な関係
妊娠中は女性ホルモン=エストロゲン(卵胞ホルモン)、プロゲステロン(黄体ホルモン)が 増加して歯肉炎を起こしやすくなります。
歯周病菌が、炎症を起こした歯肉の中に入って細菌や細菌の成分が血液中に流れ込み 血管を通って全身に運ばれ、何らかの病気を引き起こすと考えられています
低体重児を出産した女性のお口の中では歯周ポケット内に歯周病原因菌が多いそうです。
母体の歯周病患部から炎症性物質(PGE2や炎症性サイトカイン:TNF-α、IL-1β、IL-8など)や 歯周病原因菌が血流に乗って胎盤、子宮へ流入することで、胎児に影響を与えたり、子宮の平滑筋収縮や子宮頸部拡張による低体重児出産(2500g未満)や早産(37週未満)のリスクを高めます。
妊娠中に気をつけておくこと
妊娠すると、女性ホルモンの増加や唾液の性質が変化したり、 つわり等の影響で、食べ物の嗜好の変化や間食が多くなるなど食習慣も変化します。
つわりのために十分な歯磨きができにくくなり、妊娠性歯肉炎などが 起こりやすくなります。妊娠中はお口の中の衛生環境が悪化しやすいので、 むし歯や歯周病にかかりやすくなります。
☆妊娠中の歯磨きのポイント (つわりで歯が磨けない時は?)
・体調の良い時間に磨きましょう。
・奥から前へかきだして磨きましょう。
・顔を下に向けて磨きましょう。
・臭いの強い歯磨き剤を大量に使用しない。
・歯ブラシは小さめのものを選びましょう。
・歯磨きができなければ、うがいをしましょう。
☆口腔内細菌の母子感染について
細菌は生まれたばかりの乳幼児の口の中にはいません。
乳歯が萌出してから、口移しで食べ物をあげたり スプーンや箸を共有することで、唾液を介して、 細菌の母子感染が起こります。
このことから、妊娠安定期までに歯科治療を終了させて、 定期的な口腔ケアで口腔内を清潔に保ちましょう。
☆乳歯や永久歯の芽も妊娠中に作られる 妊娠中の母体の栄養状態が影響します。
規則正しい食事と必要な栄養素(タンパク質、カルシウム等のミネラル)の 摂取が大切です。