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嚥下障害(飲み込みの障害)
2016/09/09
嚥下障害とは
物を食べる時、「食べ物を認識する」 「口に入れる」 「噛んで飲み込む」
までの動作を行います。
このうち「飲み込む」という動作が「嚥下」にあたります。
これが 脳梗塞 脳出血などの脳血管障害 や 加齢による嚥下機能の低下によって
障害がおきることを嚥下障害(飲み込みの障害)といいます。
嚥下障害の症状
飲み込みにくくなったり、食事の時にむせ(誤嚥)が起こります。
食事に時間がかかったり、飲み込んだ後のむせや咳、食後に痰が出やすくなります。
摂食嚥下の訓練
病歴の聴取、身体所見、反復唾液嚥下テスト法(RSST) 、水飲みテスト、または
重度の嚥下障害が疑われる場合には、嚥下造影検査(VF),内視鏡検査、単純X線撮影
で嚥下機能を確認します。
訓練には、食物を使わない基礎訓練
食べ物を使う摂食訓練 が行われます。
歯科で行う主な内容は
口腔内のチェック、口腔ケア、口腔マッサージ、です。
特に嚥下障害があり、口から食事を摂っていない場合、食べていないからと
口腔ケアを怠る場合があります。
絶飲食の状態では口腔内に細菌や真菌が繁殖しやすく、そのような状態で唾液を
誤嚥すると誤嚥性肺炎のリスクが高まります。 口腔ケアは必要不可欠です。
また疾患の急性期などに入れ歯を外し、そのままになっていることがよくあります。
入れ歯を外したままにしておくと、いざ食事を開始しようとした時に
不適合を起こしやすく、全く使うことができなくなることがあります。
ある程度全身状態が落ち着いたら入れ歯を装着します。
作製 辻