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むし歯菌の母子感染について
2015/09/14
「むし歯菌は移る」
むし歯菌と言われるミュータンス菌は、生まれたての赤ちゃんには存在しない菌です。
でもむし歯になってしまうのはなぜなのでしょうか?
乳幼児期にミュータンス菌に感染しているのです。
1970年代以降の調査研究により、口の中のミュータンス菌が母子間で細菌学的に
似ている事が報告されました。これにより最初に感染するのは、子供の一番の保育者である
母親によって感染する可能性が高い為、母子感染とよばれていました。
「ミュータンス菌は、唾液を介して感染しますので同じスプーンや、箸、ペットボトルなどは共有しない
ようにしましょう。」
と私たちも指導していましたが、最近の研究結果では誤解であることが分かってきました。
早い時期に感染してしまう原因としては、歯磨きの回数が少なかったり、甘いお菓子を
頻繁に与えていたりという生活環境であったりすることも多く、同じスプーンや箸の共有だけではないのです。
「かかりにくくするためのポイント」
一番感染しやすい時期は、生後19ヶ月(1歳7ヶ月)から31ヶ月(2歳7ヶ月)頃注意が必要です。
歯が萌出してきた早い時期からブラッシングや食事の規則正しい習慣、おやつの与え方が大事です。
子供さんの定期検診と共に、お母さんや、一緒に生活を共にしている人などもむし歯の治療や 定期検診を受けることをおすすめします。